リスケ 融資

私自身、自営業者なので金融機関からの融資情報には普段から気を配っています。

そして、新型コロナの感染が再拡大してきた最近の状況を考えると、景気がさらに悪くなるのでは・・・と悲観的に考えてしまいます。

景気が悪くなると、金融機関の融資審査は厳しくなる可能性があります。
貸したお金が返ってくるか、融資先の状況などをしっかり審査する必要があるからです。

ほかの自営業者をはじめ、経営者の方も金融機関に対しては同じような感覚をお持ちかと思います。

金融機関の融資審査が厳しくなって、2回目以降の融資が通らないと資金繰りが苦しくなります。

ここで「街キン」、つまり消費者金融に走っちゃうと、ますます余裕がなくなって「お先真っ暗」状態w

なので、検討すべきが「返済額減額」(リスケジュール、略してリスケ)でしょうね。

 

ただし、リスケに応じるかどうかは金融機関次第w

なので、リスケに応じてもらえずに返済が滞ったとすると、債務者は一括返済する義務が生じることになります。

そうなると事業を継続することができませんw。

そのためには金融機関がリスケに応じやすい資料を作る必要があります。

つまり、金融機関がリスケに対して、どう考え、どう対処しようとしているのかを知ることで、リスケを認めてもらいやすくなるわけです。

そんなリスケについての金融機関の考え方や対処方針を知るために参考になるのが金融機関の業界誌『近代セールス』。

特に最新号『近代セールス6月15日号』は必読です。


近代セールス 6月15日号 (2020-06-05) [雑誌]

 

この号の第2部「融資の条件変更対応」は金融機関がリスケに応じやすい資料の作り方が載ってました。

まずは、「金融機関における条件変更についての考え方」を踏まえた上で「金融機関が条件変更を行う際の対応の進め方」について書いています。

この対応についても、画一的なものでなく、条件変更のいろいろなバリエーションについて説明がありました。
具体的には「返済額の減額」だけが資金繰り改善の方法ではなく、「短期継続融資への切替」「借入金の一本化」「既存借入金の長期化」などについて各パターンの資金繰り表を添えた説明がありました。

さらに、4つの事例を挙げて金融機関の条件変更による次の5つの資金調達方法について解説しています。

  1. 短期継続融資
  2. 複数の借入の一本化
  3. 返済据置
  4. 新規融資
  5. 動産・債権担保融資

例えば、3.返済据置を断られた場合だと、

●説得力がある事業計画書を作成して 4.新規融資 を申請したうえで

●旧債とあわせた 2.借入の一本化 を行い

●それによって返済期間を延ばして、月々の返済額を減らす

という「資金繰りの健全化」を目指すための金融機関への対応シナリオは参考になりました。

何といってもこの「資金繰りの健全化」こそ、目指すべき最終目的ですし、貸した金融機関も安心する状況ですからね。

目指すべき最終目的は「資金繰りの健全化」であって、リスケ自体が最終目的じゃない・・・

とはいえ、資金繰りが苦しくなって二進も三進も行かなくなると、何としてもリスケをうまくしないといかないでしょう。

そんなとき、『近代セールス』は、金融機関の行動原理をある程度理解できる有益な雑誌です。
自営業者や経営者の方は一度手に取られてみても損はないかと思います。

 


近代セールス 6月15日号 (2020-06-05) [雑誌]